
ネット全盛のいま、紙があらためて強い理由
最近、広報やマーケティングの現場では、インターネットを使ったツールがすっかり主流になりました。
SNS、メールマガジン、ウェブ広告、動画配信……。コストを抑えて発信できるし、思いついたタイミングですぐに投稿できる。しかも分析データまで取れる。便利で、効率的で、スピード感もある。
このブログも、まさにネットツールの一つですからね(笑)。
届いているようで、届いていない?
ただ、その便利さの裏で、少し立ち止まって考えたくなることがあります。
「それって、本当に届けたい人に届いているのだろうか?」ということです。
SNSでの発信は、基本的に“見る側がアクセスしてくれたとき”にしか届きません。
フォローしてくれている人のタイムラインにも、必ずしも表示されるわけではない。アルゴリズムの気まぐれに左右される部分が多いのです。
結果として、「目を引くサムネイル」や「刺激的なタイトル」で関心を集める投稿が増え、まるで“サムネイル詐欺”のような世界になりつつあります。
さらに最近では、詐欺まがいのアカウントも爆発的に増えています。
信頼をベースにした広報活動を行いたい企業にとって、これは頭の痛い問題です。まじめにやっている人ほど、怪しい情報と同列に扱われてしまう。
ネット発信は、効率的であると同時に、そうした「ノイズ」に飲み込まれやすい環境でもあるのです。
動画の時代、でも「見てもらえない」時代
情報の形も変わってきました。いまは動画が主流です。
けれども動画には「俯瞰性(全体を見渡す力)」がありません。再生ボタンを押してから終わるまで、情報の全貌がつかめない。しかも時間を取られる。
ビジネスパーソンにとって、これはかなり致命的です。
10分、20分と時間を奪われるより、1ページで概要がわかる資料を読みたい。そう思う人は多いはずです。
動画が有効なのは、エンタメや教育の領域。
企画・構成・演出がしっかりしていれば別ですが、すべての企業がそこまで手をかけられるわけではありません。
紙の「物理的な存在感」
そんな状況の中で、あらためて感じるのが「紙って、やっぱり優秀だな」ということ。
紙媒体には、ネットにはない力があります。
たとえば、「渡せば見てもらえる」。これが何より大きい。
名刺やチラシ、パンフレット、ニュースレター。どれも“受け取り手が意識せずに受信できるメディア”です。ネットのように検索したり、クリックしたりする必要がありません。手渡された瞬間に、相手の目の前に“情報の入口”が出現するのです。
さらに、紙は「残る」。
机の上、カバンの中、本棚のすみ。たとえ一度は読まれなくても、そこに存在し続ける。
その物理的な“存在感”が、あとから効いてきます。数週間後、数か月後にふと目に留まり、「そういえばこの会社…」と記憶が蘇る。そんなケースは意外と多いのです。
プッシュできるメディアは強い
もうひとつ重要なのは、“プッシュ型の情報”であるということ。
ネットの多くは、基本的に「見たい人が見る」プル型のメディアです。
それに対して、紙は“こちらから押し出す”ことができる。
つまり、受け取り手が情報を探していなくても、確実に届けられる。これが広報・マーケティングにおいて、どれほど大きな武器になるか。体験した人ほど実感していると思います。
もちろん、情報量やスピードの面ではネットが圧倒的です。
偶然の出会いや拡散力も、ネットに軍配が上がります。
けれど、「狙った相手に確実に届ける」「印象を残す」「大切に保管してもらう」という観点では、紙がいまもなお強い。
そして、その“強さ”を引き出すためには、ネットと紙の“組み合わせ”が不可欠です。
ネットと紙、どちらも欠かせない
どちらか一方だけではもったいない。
オンラインとオフラインのバランスを取りながら発信してこそ、本当に「届く広報」ができます。
私たちハーベスト・クロップスは、クライアントの話を丁寧に聞き、目的に合わせて最適なツールを提案しています。
いま動くべき相手がいるのか、長期的に信頼を築く段階なのか。それによって使うべき手段は変わります。ネットが良いのか、紙が良いのか──その選択を一緒に考えるのが、私たちの役割です。
伝え方の設計こそ、価値になる
情報があふれる時代だからこそ、「伝え方の設計」が価値になる。
紙もネットも、うまく使い分けることで、あなたの思いはもっと確実に届きます。
広報・マーケティングのことなら、ぜひハーベスト・クロップスにご相談ください。
あなたの想いを、ちゃんと“届く形”にしていきましょう。


